4月18日、午前10時。斎宮の史跡に広がる麻績畑の上には、気持ちのいい青空が広がっていました。
まず執り行われたのは、天津菅麻プロジェクトとして今年で4回目となる「種蒔神事」。
祭主は竹神社の樋口宮司です。
全国から集まられたたくさんの参加者に見守られて、今年の麻の成長と、プロジェクトのさらなる発展を祈る祝詞が、春風と共に響きわたりました。
集まってくださったのは、日本の麻産業の未来を願う方ばかり。
今年の麻畑はどう育っていくのか、私たちの新たな試みが何につながっていくのか、その期待を皆に感じていただけたかなと思います。

神事が終わると、いよいよ「麻種蒔き(おたねまき)」です。
この麻績畑は近鉄斎宮駅から徒歩数分で、電車の車窓からも見える場所にあります。
地元の小学生の通学路にもなっていて、子どもたちからは「ヘンプロード」と呼ばれているのだとか。
これまでの3年間、この畑では株式会社伊勢麻が精麻向けの栽培を続けてきました。
明治15年に発明された「潘種器(はしき)」という伝統的な播種の道具で、丁寧に種を蒔いてきた畑です。
今年からヘンプイノベーションが引き継ぎ、麻績み糸用の繊維栽培という新たな目的で歩み始めます。
手で蒔くことで、潘種器よりもあえて更に過密な状態をつくり、背丈を抑え、細い茎からしなやかな繊維を得たい——高安館長と私たちの、今年の試みです。
全員で畝に向かい、種を土に落としていく。
高安館長に教わりながらの不慣れな手つきと、あちこちから漏れる笑い声。
神事の厳粛さとはまた違う、この畑らしい時間が流れていました。
(ここに手蒔きの写真を載せる予定だったのですが、夢中になって蒔いていたら、誰も撮っていませんでした……。当日カメラを向けてくださった方、ぜひシェアしてくださいー!)
この種が芽吹くのは、およそ10日後。
そして、90日後の7月18日は刈り取り神事となります。
畑がどんな姿になっているか——今からとても楽しみです。
樋口宮司の祝詞と、種を蒔いてくださった皆さんの手。
見守ってくださった皆様の想いすべてを受けて、今年の麻が始まります。
また夏に、お便りしますね!